ドメーヌ・マズール・コート・デュ・ローヌ・レ・プラド 2009

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このワインを造る[ドメーヌ・マズール]は、
はるか昔の16世紀からフランスのコート・デュ・ローヌの中心で
ワイン造りを行う、世界でも屈指の歴史ある生産者です。

彼の凄いところはワインの熟成を待って
『飲み頃』になったワインを販売するこだわり.
多くの生産者さんは商売の効率化から、
出来たワインをすぐに出荷してしまうことがよくあるのですが、
今どき彼のようなスタイルはとても貴重な存在なのです。

そんな彼のスタイルはローヌ中でも有名で、
あのローヌの大巨匠、パーカー100点満点連発[ギガル]が
その熟成具合に惚れ込み、セラー内で熟成している樽を
買い付けに来るほど、公にはされてはいませんが、
実は時価数万円もするギガルのワインにも使われているとか・・・。

オーナーのマズール氏が力説するには・・・
『ワイン醸造においてはブドウの品質が一番大事で、
後はそのブドウ本来が持つポテンシャルを
最大限にワインに浸透させることが必要。』
彼は、良く出来た年のワインを長期間タンクや樽で
寝かせて熟成させています。
彼の造るワインの真価は、その長期熟成が可能である上に
素晴らしい状態に変貌することなのです。

今回ご案内いたしますのは、
マズール家の最もベーシックなキュヴェですが、
それでもヴィンテージは2009年。
この年も南ローヌ地方はパーカー氏主宰
【アドヴォケイト誌】のヴィンテージ評価93点の当たり年。

その収穫から、9年を経過した、その味わいたるや・・・
開けた瞬間は、それほど熟成されたというニュアンスが無いのですが、
30分、1時間と経つにつれて甘い香りがグラスに充満してきて、
酸味がまろやかに渋味も溶けるような柔らかさに変化して来ます。
フローラルな果実香とオレンジ・ピールのような熟成香と
カラメルを想わせる風味、柔らかく甘みを伴ったやさしいタンニン、
口当たりはまろやかで後味も果実の甘みが長く続きます。
サラミ、牛の煮込み、スペアリブなどと相性が良いでしょう。

実はこのワイン、評価歴もモノ凄い
2000年:パリ農業コンクール金賞
2003年:パリ農業コンクール金賞
2004年:パリ農業コンクール金賞
2006年:パリ農業コンクール金賞
2008年:ジルベール・エ・ガイヤール金賞
そして
今回の2009年もジルベール・エ・ガイヤール金賞。

マズール家のワインは、
フランス国内ではレストランや専門店のみに販売しており、
欧米のワイン専門家や有名評論家が目を付けて接触して来ますが、
彼の性格がそういった投機的なビジネスマンたちを
受け付けなく門前払いしてしまうことも彼の魅力かもしれません。




ドメーヌ・マズール・コート・デュ・ローヌ・レ・プラド 2009