バルタザール・レス ヴォン・ウンサレム・ラインガウ・リースリング・トロッケン 2016

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【ラインガウと言えば、リースリング】、【リースリングと
言えば、ラインガウ!】と言っても過言ではない程、ドイツ
においてモーゼルと並んで中世からの歴史ある銘醸地・・・
それがラインガウです。

そして・・・

ラインガウのリースリングと言えばこういう味!
というお手本のような辛口リースリングがこちら、

その名も
[バルタザール・レス・フォン・ウンサレム・
ラインガウ・リースリング・トロッケン 2016]

ドイツを代表する品種のリースリングは世界の栽培面積第一位。
第二位の国に追随を許さない程の圧倒的第一位なんです。

国内の13ある全ての産地でリースリングを栽培している程、
国をあげてリースリング品種を盛り上げています。

特に最近は辛口のリースリングがドイツでも主流になって来ていますが、
ラインガウは辛口~やや辛口でおススメの産地です。

ラインガウは、様々な地層、土壌がぶつかり合うエリアのため、
石灰岩や粘板岩などの土壌に加え、粘土質や複数のタイプの岩石もあり、
味わいに多様性や複雑さ、厚みがあり、甘口以外にも辛口ややや辛口など、
様々な味わいのタイプのリースリングを造りだしています。

ドイツの中では比較的冷涼な地のため、成熟期間も長く、
しっかりと完熟してから収獲されるリースリングは凝縮感もあり、
緻密な味わいを生み出します。
そんな骨太で繊細なラインガウらしいリースリングの代表と言えば、
このバルタザール・レスのリースリング。

このフォン・ウンサレムは格付けでいえば、
グーツ・ヴァインですが、いわばワイナリーの看板、
顔的ワインなので、毎年、ブレの少ない安定感。
老舗の余裕を感じさせる定番中の定番です。

畑はワイナリーのおひざ元のハッテンハイムの畑を中心に、
ワイナリーの中でも良質な畑の複数区画からのブレンド。
ラインガウの多様性をコンパクトにまとめたような、
爽やかでフレッシュな中にも複雑さや気品を
感じさせる完成度が高いバランスが取れたワインです。

現在は、ビオロジック栽培に転換中。
一部ビオディナミ農法も取り入れています。
2015年にワイナリーを訪問した際にも畑を見に行きましたが、
転換前に比べてもぶどう自体が強くなり、最初は半信半疑だったのが、
今では転換したことに自信を持っているそうです。

畑の中の豊かな自然環境、美しい景色に感動しました。

収獲は全て手摘み。

醸造は、このキュヴェはステンレスタンクにて21日間、
19℃に温度管理された状態で醗酵。熟成もステンレス
タンクにて行われます。そのため、非常にクリーンで
透明感のある味わいになっています。

2016年ヴィンテージは温暖で乾燥していた2015年に比べては
比較的涼しかったので、リースリングらしい繊細な味わいになっています。

伝統を守りつつ、新しいことにもチャレンジし続ける
バルタザール・レスは間違いなく、この地を代表する
生産者であり、ラインガウの産地をリードし続ける、
革新的な生産者だと感じます。




バルタザール・レス ヴォン・ウンサレム・ラインガウ・リースリング・トロッケン 2016