ツァーリンガー グートエーデル・バンケット・ミルト 2015

Facebook にシェア
Pocket

これぞ、今どき・ナチュラル・ドイツワインの決定版。

[ツァーリンガー グートエーデル・バンケット・ミルト 2015]

このワインを造るのはツァーリンガー醸造所。
場所はドイツの中でも最のエリアでスイス国境沿いの
マルクグレーフラ-ラントに醸造所や畑があります。

マルクグレーフラーラントと言えば、
代表的な白品種はリースリングではなく、このグートエーデル。
スイスではシャスラと呼ばれています。
なんとこのグートエーデルは5000年前から栽培されている
最古の品種の分類に入る非常に貴重な品種。
ドイツには17世紀初頭に栽培が始まったという説があります。
グートエーデルの特徴は
酸味が穏やかで、クセがなく、いい土壌に栽培すれば、
素直にその土壌の良さを反映してくれます。

ドイツでこの品種が栽培されているのは、
バーデンの中でもこのマルクグレーフラーラントが筆頭。
それ以外には同じくスイスの国境沿いのエリアで
少し栽培されている位です。
まさにドイツにおけるグートエーデルの故郷。

ツァーリンガー醸造所の創業は1844年と歴史があり、
昔から豊かな自然を大切にする家族経営のワイナリーです。

自社畑は認証をとっているキュヴェと
そうでないキュヴェはありますが、
すべてビオディナミ農法を実践。
一部、買い葡萄も使用していますが、
それも全て、信用できる最低でもビオロジック栽培、
またはビオディナミ農法を実践して、ワイナリーがいいと
認めた葡萄のみを使用。
とにかく畑の中での品質を重視しています。

このワイナリーといえば、とにかくこの醸造所の栽培担
当のポーリンさんがすごいんです。

ドイツ最大の自然派ワインの団体といえばエコヴィン。
現在加盟ワイナリーも220を超え、
国内で有名な高品質ワイン団体のVDPの加盟数と同等な程。
ドイツは元々、環境保護面からオーガニック栽培に関して
意識が高い国で、エコ的理由でワインに関しても
年々オーガニックに転換するワイナリーが増えています。
栽培担当のポーリンさんはなんとその元エコヴィン会長。
そして同協会のバーデン支部長まで歴任。

ワイナリーのオーガニック歴は25年を超えます。
ポーリンさんはオーガニック栽培のマニュアル的な本も
出版するほど。
まさに今のドイツのオーガニックワインの礎を築いた人の
代表といっても過言ではないカリスマ栽培家なんです。

もちろんツァーリンガーも早くからエコヴィンに加盟。

試飲の感想は、

『香りは派手な要素はありませんが、ほのかに暖かさを
感じさせる果実味、透き通って柔らかいミネラル感、
やわらかいハーブの要素があります。
口に含んだ瞬間にどこにもひっかかることなく、
ふんわり広がり、体の中にしみこんで全身に落ちていく感覚が
’心地よい’の一言。
酸味やミネラル感は非常にやわらかく優しく、
まるく包み込んでくれる感じです。
はじめは一見シンプルな味わいかと思いますが、
後からじわじわ旨味が広がり、繊細な凝縮感、奥行き感がしっかりあります。
余韻は非常に長く続いていきます。
ドライすぎない柔らかい辛口は癒しの味わいです。』

とにかく色々なタイプのお食事に合うことが本当に驚き!

グートエーデル(シャスラ)の品種の特徴といえば、
その柔らかい酸味と透明感のある繊細なミネラル感です。
この味わいの特徴がとにかく和食と最高な相性なんです。

特に葡萄の土壌は黄土・ローム土壌で、
柔らかくふかふかした土も
このグートエーデルの雰囲気との相性が抜群。

さらにこのワインを引き立てる要素は味わいが
ドライすぎない柔らかいミディアムドライ”ミルト(マイルド)”
というタイプなことも挙げられます。

これまで、てんぷら屋さんや小料理やさん、下町の定食屋さん、
お寿司屋さん、色々な和食屋さんに持って行って相性を検証したところ、
とにかく色々なタイプのお料理と万能でお店の方も驚きでした。

和食に合うワインをお探しの場合は本当におススメ!
もちろん、スイス国境沿いなので、チーズの美味しい産地、
チーズを使ったちょっとこってりしたお料理にもお勧めです。

アルコールもたったの11%、しかも長年オーガニックを
実践しているので味わいは超ナチュラル。

こんなワインをずっと探していました。
毎日飲んでも飽きのこない味わい、
是非一年通して普段のお食事のお供に。

普段ドイツワインを飲まないという方も、
とにかくおためしいただきたい超お勧めのワインです。




ツァーリンガー グートエーデル・バンケット・ミルト 2015