クリュ・ブルジョワ級ですが、
その味わいは格付シャトーに匹敵といっても過言ではないでしょう、
ハンパじゃない、超極旨オー・メドックです。
この[シャトー・レスタージュ・シモン]は、
サンテステフ地区の北隣、オー・メドック地区の最北にある
サン・スーラン・ド・カドゥルヌ村にあるシャトー。
サン・スーラン・ド・カドゥルヌ村といえば、
5級シャトーに匹敵(または超越)とすら評価される
[シャトー・ソシアンド・マレ]をはじめ、
格付外ながら高い評価を得ているシャトーが乱立する隠れた銘醸地。
その土壌は特殊で、深層に石灰質の岩盤、表層には砂利質、
というミックス型のもので、
メドックではあまり見られないタイプであるために、
“メドックの中のプチ・ポムロール”
とも呼ばれる場所です。
よって、栽培されるブドウもメルローが特に相性が良く、
この[シャトー・レスタージュ・シモン]でも
メルローの比率はなんと95%。
そして出来上がるワインは、
確かにポムロールを彷彿させるようなしなやかさと、
豊かな果実味が特徴です。
さらに、ワインは通常のものより少し大きな410L容の
フレンチオークの樽で12か月熟成させており、
しかもそのうちの80%は新樽だというから、なんとも贅沢な造り。
ご紹介するのは、直近の大当たり年2015年ヴィンテージ。
ワイン評論家ロバート・パーカー氏が主宰する
【ワイン・アドヴォケート誌】によると、
オー・メドック北部(サン・ジュリアン/ポイヤック/サンテステフ)は
この年に【95+点】という高得点を獲得しており、
すぐ隣村に位置するこのシャトーも、
それに近い評価であろうと想像されます。
しかも、
[シャトー・レスタージュ・シモン 2015]は、
2017年に行われた【パリ農業コンクール】で見事金賞を獲得。
『滴るようなカシスとダークチェリーの濃密な香りに、
ブラックベリーの凝縮感、さらにリコリスや黒胡椒の
スパイシーなアクセント。
ふくよかでリッチなアロマがとても魅力的です。
一口飲んだ瞬間に、濃厚な果実味がもたらすほのかな甘みと
上質な酸の絶妙なバランスに驚き、
口中でたちまち膨らむボリューム感に圧倒されてしまいます。
緻密なタンニンが生み出すベルベットの質感と奥行き、
さらにとろけるような旨みが印象的で、
非常に優雅な飲み心地です。
威厳と品格を感じる佇まいは、
もはや格付シャトーにも匹敵するほどで、
その余韻の長さに思わずため息が出てしまいます。』
ステーキやローストビーフと抜群の相性、
少しポムロール的な雰囲気もあるので、
鴨のローストと合わせるのもおすすめです。