お待ちかねのあの超極旨ボルドーが、
新ヴィンテージになって帰ってきました。
新ヴィンテージ2014年も、
やっぱり、 感動的な美味しさです。
この[シャトー・サン・ドミニク]は、
ボルドー五大シャ トーの筆頭にも挙げられる
【ラフィット・ロートシルト】を
分割所有するロートシルト家の末裔のひとり、
バロン・ ベンジャミン・ド・ロートシルト卿が
2003年に購入したシャトー。
ボルドー右岸ピュイスガン・サンテミリオン地区に位置する
このシャトーに大いなる可能性を見出した卿は、
醸造設備に莫大な投資をして改善し、
またカリスマ醸造家として世界的に著名な
ミシェル・ロラン氏に醸造指導者として迎えた結果、
品質が飛躍的に向上し評価もうなぎ上り。
このたびご紹介するこの2014年ヴィンテージは、
そのすぐ後の大当たり年2015年の陰で、
イマイチ目立たない存在と思われがちですが、
『ワイン・アドヴォケート』誌で
94点(ポムロール)~92点(サンテミリオン)が
付けられているなど、じつは意外と評価の高いヴィンテージ。
サンテミリオンからもポムロールからもほど近い立地にある
この[シャトー・サン・ドミニク]も、
この2014年の意外なまでの美味しさに思わずはっとさせられます。
その味わいは、
『むせ返るほどの濃厚なラズベリー、
ダークチェリーのコンポート、カシスリキュールの深み。
ごくわずかにスパイスやコーヒーが潜んでいるようでもありつつ、
しかし圧倒的に果実のパワーが優勢。
ピュアでまっすぐなベリー感に追い詰められながらもそれはむしろ悦びで癒し。
ひとくち飲めば、ふくよかな果実味に口中がたちまち埋め尽くされつつ、
舌の上にはベルベットの緻密さを持つタンニンの心地よい重み。
熟成感までぎりぎり一歩手前の余裕の落ち着き。
きれいな渋みがもたらす陰影と柔らかな旨みに抱かれて、
まるでとろけそうな余韻。』
ひとくちめから『これが、まさにサンドミニク!!』と、
記憶が呼びさまされるこの味わい。
懐かしい友人に再開したときのような、
ほっとする、そして新たな感動を連れてくる美味しさです。
薄切りのローストビーフをつまみながらでも、
真っ向勝負でステーキを喰らいながらでも、
どちらでもしっくりくる飲み応えたっぷりの赤ワイン。