世界で最も権威のある総合ワイン雑誌ともいえるイギリスのワイン雑誌[デカンター]が主催し、
今年20年目を迎える[デカンター・ワールド・ワイン・アウォード2014]は、
ついに15000本以上ものエントリーがある世界最大のワインコンテストです。
そして、主流はもちろん、赤ワイン!
そんな中で、【単一品種の赤ワイン・ナンバーワン】の栄冠に輝いたのが、このワイン!
造り手である[エル・エステコ社]は、創業1892年という古いワイナリーですが、
その頭角を現してきたのは、ここ最近のこと。
チリの中でも、北限に近いカルチャキ・ヴァレーという場所にあり、
畑は海抜1600メートルという高原に敢えて造られています。
高原を志向するのは、土壌はもちろん、気候の寒暖の差も激しく、
キレのいい酸味やミネラルが生まれるため!
創業者の名前を冠した[ドン・ダヴィ・リゼルヴァ]シリーズの畑は、
海抜1600メートルにあり、非常に痩せた石ころがごろごろと転がっているような場所に造られ、樹齢も20年。
手摘みによる収穫はもちろんのこと、一時搾りの果汁のみを使用した、特別なるキュベ。
使う酵母も自然酵母と培養酵母を使いわけ、
全体の70%がフランス産およびアメリカ産の小樽による樽熟成をさせています。
デカンター誌の受賞コメント(2012年ヴィンテージ)でも
『若干スモーキーであり、いい感じの凝縮感に芳醇なサワー・チェリーやブラック・カラントの香り。
洗練されたオークの使い方、フィネスがありエレガントなスパイスと葉巻の香りもする。
ソフトな口当たりにジューシーなバルサミコ酢のニュアンスも感じられ、
黒果実、ブルーベリー、イチゴ、プルーン、さらにコショウなどのフレーバーをもつ。
非常にリッチで、充実したミネラル、ハーブ、チョコレートのニュアンスも余韻に感じられるワインである。』
とコメント!
今回ご紹介する2017年ヴィンテージも、
『まず色が濃厚!赤というより黒味がかった赤でいわゆる粘性
(グラスの淵から戻ってくるワインの滴の速度)もしっかりしています。
凝縮した黒スグリのような果実味の香りにカカオ豆や、熟成肉の少し甘い香りもあり、
ドライフルーツやスパイスが口に含むと広がるインパクトのあるワイン。
フレーバーは、黒果実の凝縮したフレーバーとともに
土や岩石、鉄、埃っぽさ、プラムやバジルなども感じられ、
たっぷりとしたタンニンが落ち着きのあるしっかりとした味わいを作り出しています。
スペアリブの煮込み、スパイスの効いた焼肉やサラミなど、
癖のある味わいにも負けないどっしりとした味わいがあり、充実感たっぷり』
また、時間がたつとともにタンニンがこなれ、
さらに旨みが増してくるので、飲み急ぐ必要もありません。
濃厚赤好きの皆様には絶対のオススメです。
タナという品種は、その名前の由来でもあるタンニンに特徴があり、香り高く、
ストラクチャーのしっかりとしたワインができることで南フランスで多く栽培される品種です。
イタリアのピエモンテでも好んで使われて、ワインにボディとストラクチャーを与えます。
そんな特徴を感じさせると同時に、
アンデス山脈を背景にした高地の冷涼な気候条件によってタンニンも適度に抑えられて果実とのバランスが絶妙
リッチであり、そして伸びやかな酸が感じられるワインです。