「オレンジワイン」とはどういうものかというと、
色がオレンジ色のワインということでして、
原料はもちろん柑橘のオレンジではなく、
白ワインを造るのと同じ白ブドウ。
では、なぜこのように色が違ったワインが出来上がるのかというと、
それはワインの造り方の違いにあります。
多くの白ワインは、収穫後にすぐ果汁をしぼって、
そのジュースだけを発酵させますが、
オレンジワインは果皮や種も一緒に漬け込んで発酵させます。
そう、赤ワインの造り方とほとんど同じなのです。
じつは白ブドウの果皮には黄色系の色素成分が含まれており、
これをたっぷり抽出することでワインの色が濃くなります。
そしてこの色素成分が、果皮や種の中のタンニン分と結合することで、
オレンジ色になるのです。
さらに、果皮の中には香りの成分がたくさん含まれているので、
アロマもワインの中にたっぷりと取り込まれるというわけなのです。
この製法自体は、大昔にジョージアで実践されていたもので、
白ワイン造りの元祖ともいうべき方法。
最近では、原点回帰というか、一周回って新しい味を求 めた結果というか、
とにかくオレンジワインブームが来てますね!
そして、美味しいワインが生まれるには、やはり腕のよい生産者あってこそ
このワインを造る[ドメーヌ・ラファージュ]は、
南フラ ンスのスペインの国境近く、ピレネー山脈に限りなく近い
ルーシヨン地方に位置するワイナリー。
当主のジャン・マルク・ラファージュ氏は、
フランスの自社ワインだけでなく、世界各地を飛びまわる、
『天才 醸造コンサルタント』として全界から熱いまなざしを浴びている凄腕
近い将来フランスNO.1生産者と呼ばれる可能性を秘めた若き天才醸造家なのです。
ちなみに、この2019ヴィンテージはまだ点数が出ていないのですが、
前回の2018年はワイン・アドヴォケイト誌が93点を付けています。
じっさいにテイスティングしてみました。
『アプリコットのような輝くオレンジ色に目が釘付けになりつつ、
グラスから香るアロマの華やかさにも圧倒される・・・
ローズヒップにバラのジャム、オレンジピール、 そしてジンジャー。
白ワインの香りの中に、ベリーなどの赤いニュアンスを発見する興奮!
一口飲めば、花や蜜のニュアンスと柔らかな酸が広がる 穏やかな世界。
ほんのりブランデーのような香りに乗って現れる白桃や
チェリーのような風味が、新鮮な驚き。
後味に紅茶のようなアロマと、ほんのわずかな渋みのアクセント。
そして長い長い余韻・・・』
うわー、これは美味しいですよ・・・
白ワインに近いけれど、完全に白ではなくて、
かと言っ てロゼでは決してなくて、
やっぱり“オレンジワイン” としか言いようのない、この新鮮な感じ。
生産者のおすすめは、鴨の燻製やサラミだそうですが、
さらに抜群に合いそうなのは、カレーやタイ料理などのエスニック料理。