[マルサネ]といえばロゼとイメージされる方も多いかもしれません。
でもそれはすでに過去の話。
1987年に認められた、このコート・ド・ニュイ最北端の
比較的新しいアペラシオン(村名AC)では、
確かに以前は日本でもイチゴの風味が楽しい良質ロゼが多く出回っていました。
しかし近年ではロゼはマルサネのワイン生産量の僅か15%以下。
マルサネの地のピノ・ノワールとの適合性に気付いた地元生産者が、
作柄の良い年ほど赤ワインを造るようになり、
さらに条件の良い斜面ほどその傾向にあるのに加え、
それらのブドウの樹齢が高くなるにつれ品質が向上する
という好循環を生んでいます。
ちなみにマルサネの赤の特徴は、かの至高の特級畑[シャンベルタン]を産み出す
「ジュブレ・シャンベルタン村」の北側に位置することもあり、
ジュヴレをより親しみやすく柔らかな飲み口にした性格。
逆にその分、熟成に時間が掛かるジュヴレよりも、柔らかいが溌剌さを失わず、
若いうちから魅力を発揮するのがマルサネの特徴といえます。
そしてご案内のマルサネを造ったのが、
国際的な著名ワイン評論家「ロバート・パーカー氏」が
5ツ星(最高)評価する[ドミニク・ローラン]。
そんな至高の生産者は、マルサネのコストパフォーマンスを高く評価し、
現在ではこのアペラシオン(産地)の50%以上を生産する最大の造り手とか。
ドミニク氏はACマルサネ10ヶ所の区画で収穫した、
樹齢50年以上のヴィエーユ・ヴィーニュ(古樹)だけに絞り完熟ブドウを購入。
ブドウは除梗せず、全房発酵後に1/2は1年使用のマジックカスクで、
残りの1/2はステンレスタンクにて24か月間熟成。
熟成開始約1年後に樽から試飲して、最良のキュヴェのみを
この[マルサネ・ヴィエーユ・ヴィーニュ]としてリリースしています。
ちなみにご案内の2017ヴィンテージはといいますと・・・・、
アメリカの専門誌【ワイン・エンスージアスト】のヴィンテージチャートが、
コート・ド・ニュイに【95点】、
世界中で最大購読者数を誇る【ワイン・スペクテーター誌】も
【94点】のハイスコアを付ける、 いわゆるグレートヴィンテージ。
『かつての氏のワインからはスタイル一新』
『バニラ香が特徴であったワインが、
バラなどの花の香水の香りがグラスを満たす、
辛口のピノに大きく変貌を遂げています。
具体的には、いまだかすかに紫の要素を残す、
やや濃厚なルビー色のワインは、
スミレとラズベリーやブラックベリーに
ブラックチェリーのニュアンスも示し、
それにしっかりとした酸と控えめなタンニンが融合し、
現代風の甘めのピノではなく、見事な辛口に仕上がっているのです。
ドミニク氏が見出した新しいスタイルは明らかに食事向きで、
パテ・ド・カンパーニュやシャルキュトリー類の前菜、
もし入手出来たらウズラや鳩料理、手ごろなところでは赤身牛肉料理と、
チーズならやはりエポワスなどと楽しみたい1本です。』
ドミニク・ローラン・マルサネ・ルージュ・ヴィエイユ・ヴィニュ 2017
【フランス】【ブルゴーニュ】【750ml】【ミディアムボディ寄りのフルボディ】【辛口】