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ワインとお酒の記事

シーリッジ・カリフォルニア・シャルドネ

衝撃的なコストパフォーマンス。

カリフォルニア・シャルドネが、880円(税別)という衝撃価格です
これまでに、カリフォルニア・シャルドネが、
この価格をつけたことは、初めて。

しかも、驚くほど美味しい!

それが
[シー・リッジ・カリフォルニア・シャルドネ]

このワインを造るのは、1973年設立で、
現在も1万ヘクタール以上の所有面積を持ち、
所有面積の大きさでは全米第一位を誇る[ブロンコ・ワイン・カンパニー]

当初は、ベリンジャー、ロバート・モンダヴィ、フェッツァーなど
ナパ・ヴァレー屈指の造り手がこぞって、そのブドウ、
そしてワインを買い求め、それぞれのブランドの原料としてきました。

そして遂には、ブドウやワインを大手生産者に売るだけでなく、
自らブランドを立ち上げ、コスパの高いワインを生産して
急成長を遂げました。

自ら収穫、醸造、瓶詰めを行うことでコストダウンし、
特に低価格帯のリュー・ワインに力を注いでいます。

オーナーで、ワイナリーをここまで成長させた創設者の
フレッド・フランジアさんが、あるインタービューで、
自ら語るところによると、

『ヨーロッパではレストランで10ドル程度で十分に美味
しいワインがあるのに、最も生産性の高い農業国である
アメリカで、それができないのはおかしい』

という信念のもと、徹底的にコスト管理を追及してきたのです。

中でも、[チャールズ・ショー]という大手スーパー専売で
売り出したワインは、アメリカのワイン業界を震撼させ、

『こんな凄いワインが登場したら自分たちのワインが売れなくなる・・・』

と他の生産者が心配したり、

『もしかしたら売れ残った高級ワインの再利用をしているのか?』

などのジョークもささやかれるほど。

その[チャールズ・ショー]の上級キュベにあたるのが、
今回ご紹介する[シー・リッジ]です。

この価格にして、地元[オレンジ・カウンティ・フェア・
ワイン・コンペティション2016]にて、銀メダルを獲得!

『色は少し黄みがかったレモンイエロー。レモンや
グレープフルーツ、バタースコッチ、トロピカルフルーツなどの
フレーバーは、最近のスタイルらしく、さほど強くなく、
レモンの皮、グアヴァなども感じられます。
とても880円とは思えないまとまった味わいです。』




シーリッジ・カリフォルニア・シャルドネ

ハイツ・セラーズ・カベルネ・ソーヴィニョン 2013

ナパ・ヴァレーの先駆者であり、多くのワインメーカー
たちを導いてきたのが、カリフォルニア・ファンなら
一度は飲んでみたい[ハイツ・セラーズ]

最高級キュベである[ハイツ・マーサズ・ヴィンヤード]は、
人気コミック『神の雫』でも【幻の銘酒】として登場。

その[ハイツ・セラーズ]が最も得意とする、
自社畑100%によるカベルネ・ソーヴィニョン100%です。

ご紹介する2013年ヴィンテージは、ナパ全体のブドウの成熟が
順調に進んだグレートイヤーであり、
ロバート・パーカー氏主宰の[ワイン・アドヴォケート誌]でも
98点という超グレート・イヤーです。

それが
[ハイツ・セラーズ・ナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニョン 2013]

[ハイツ・セラーズ]のワインは、1961年の初リリースから変わらず、
濃厚で長熟なスタイルが特徴であり、それは、50年たった今も健在。
そのハイツ・セラーズが設立当初からつくり続けている、
一番歴史の長いワイン がこのワインです。

ハイツのワインに魅せられて、その門を叩いた今では
大御所ワインメーカーとなったスタッグス・リープのウィニアスキー氏や
シュラムズバーグのダヴィース氏らを魅了した当時から造られていました。

このワインは、実は、[ハイツ・セラーズ]がラザフォードに所有する、
有名単一畑[ベラ・オークス]と[トレイル・サイド]の
ブドウをブレンドしたもの。
どちらもラザフォードなので、[ラザフォード]という
AVA(原産地呼称)を名乗ることも可能なわけですが、
創業当時からの慣例にしたがって、ナパ・ヴァレーとしているもので、
伝統を感じさせるナパ・ヴァレーの真髄を感じられる一本です。

そして醸造面でも驚くほど、手をかけています。
ブドウの魅力を十二分に発揮させるために、
通常よりもずっと長い、3年という熟成期間。
カルトワインと呼ばれるナパのワインでも2年程度が多い中、3年は長いです。

その熟成に際しては、一年間は、アメリカン・オークの樽、
そして2年間をフランス産リムーザンの樽
(フランス産の中でも有名な樽の産地)
でゆっくりと熟成せせています。

そのせいか、仕上がった味わいは、落ち着いたタンニンが溶け込んだ、
果実の深みをずんずんと感じるワイン。

『ブランデーチョコ、ココア、黒果実、ミント、バイオレット
といった香りとフレーバーに満ち、タンニンは物凄くシルキーで、
酸も渋みも穏やか。
円熟したゆとりというか、貫禄を感じさせる偉大さを持ち、
流石の風格を漂わせます』

ハイツ・セラーズでは、飲み頃になった時点でリリースを
開始するため、これが現在の流通ヴィンテージで、
他よりも3年ほど長くワイナリーで保管されています。

ナパの老舗ワイナリーとして、余裕と貫禄を見せ付ける
グレートワインです。たっぷりとご堪能ください。




ハイツ・セラーズ・カベルネ・ソーヴィニョン 2013

ドメーヌ・ド・リル・マルゴー 2014

その歴史を振り返りますと・・・・
1875年まで、あのシャトー・マルゴーが島を所有。
土壌はシャトー・マルゴーに近似した粘土砂質で、
気候はメドックの陸地より温暖。
霜害や干害に見舞われることがありません。
河は海とつながっているので、満潮には適度な水分が、
干潮には自然な水はけとなり、
河霧に包まれた神秘のテロワールを形成しています。

また島の利点として、
フィロキセラをはじめとする害虫に侵攻される心配がなく、
ブドウ樹も接ぎ木ではなく原木のままです。
島への橋はなく、東側斜面を下りた河畔からボートで渡ります。
2001年から新たに所有者となったファヴァレル家は、
畑とセラーの大規模な改修に着手。
2001年ヴィンテージ早々から、素晴らしいワインを生み出しています。

行政区分では島はマルゴー村にありますが、
原産地呼称ではACマルゴーを名乗れず、
ACボルドー・シュペリュールとなりますが、
メルロー主体の濃密でシルキーなワインは、
テロワールの不思議と相まって、
とてもミステリアスで魅惑的な味わいとなっています。

今回は久々に入荷の2014年産のご案内です。
『14%のアルコール度を感じさせないエレガントな仕上がり。
黒紫のガーネット色に、豊富なミネラル感。
ブラックチェリーにブラックベリー、プラムなどの香りに加え、
かすかなチョコレートとハーブのニュアンス。
そして、メルローの方が比率が高いにもかかわらず、
カベルネらしい清涼感ある辛口の果実味が
見られるところはいかにもマルゴー。
また、タンニンはしっかりながらも柔らかく上品な甘みを持ち、
酸は穏やかで全体の構造支え、
その奥にスパイスとほのかなバニラやキノコの風味を持つ、
実に複雑な味わいなんです。
このエレガントでバランスのよい風味は、
マルゴーの片鱗に触れられる赤といえます。』

1740年から1875年まで1世紀以上にわたり、
あの[シャトー・マルゴー]が所有していたボルドーで最も神秘的な場所、
「マルゴー島(’Lle Margaux)」で生まれた
[ドメーヌ・ド・リル・マルゴー]

ACマルゴーを名乗ることができないものの、
そのテロワールゆえにACマルゴーを彷彿させる
エレガントな特徴を持つ1本です。

ボルドー好きのみならず、
すべてのワイン愛好家なら一度は経験したいワインでしょう。




ドメーヌ・ド・リル・マルゴー 2014

シャトー・ド・スガン キュヴェ・プレスティージュ 2015

ボルドー地方を流れる2つの河、
ジロンド河とドルドーニュ河に挟まれた中洲の地区
「アントル・ドゥー・メール」で造られているこのワイン。
なんと100haという広大なブドウ畑を所有する
[シャトー・ド・スガン]が造っているのですが、
その品質の高さはここ20年以上にわたり、評価されています。

今回ご紹介するのは、[シャトー・ド・スガン]が造る特別キュヴェ
“キュヴェ・プレスティージュ”。
丁寧に収穫したブドウをステンレスタンクで発酵させた後、
フレンチオーク樽にて12か月じっくりと熟成させています。

そして
実はこのワイン、過去10年にもわたって、
ワインコンク ールにて金賞受賞。

2006年  アキテーヌコンクール金賞
2007年  ボルドーコンクール金賞
2008年 ボルドーコンクール金賞
2009年 ボルドーコンクール金賞
2010年 パリ農産物コンクール金賞
2011年 ヴィナリス国際コンクール金賞
2012年 ジルベールエガイヤール金賞
2013年 パリ農産物コンクール金賞
2014年 ジルベール・エ・ガイヤール金賞
2015年 ブリュッセルコンクール金賞

じっさいに試飲してみると、
『カシスとダークチェリーの深みのある果実味に、
黒胡 椒などのスパイス、
そして焙煎したてのコーヒーのような香ばしさ。
オーク樽由来のバニラの香りもふわりと感じられ、
とても魅力的なアロマです。
その味わいは、とてもなめらか。
濃密な果実味に柔らかな酸が寄り添い、
緻密なタンニンが生み出すボリューム感はふっくらとしてエレガント。
気ぜわしくない寛容な印象の飲み心地で、
飲むほどにその旨みが増していく懐の深い余韻わいです。
ふくよかなベリーの余韻もたまりません。』

フレンチオーク樽でゆっくりと熟成させたこのワインは、
穏やかでエレガントな樽香と豊かな果実味が美しく調和した
ボルドーらしい堂々とした味わいです。

牛サーロインステーキと合わせれば王道のマリアージュ、
ハードチーズをかじりながらじっくりと愉しむのもおすすめです。




シャトー・ド・スガン キュヴェ・プレスティージュ 2015

ドメーヌ・マズール・コート・デュ・ローヌ・レ・プラド 2009

このワインを造る[ドメーヌ・マズール]は、
はるか昔の16世紀からフランスのコート・デュ・ローヌの中心で
ワイン造りを行う、世界でも屈指の歴史ある生産者です。

彼の凄いところはワインの熟成を待って
『飲み頃』になったワインを販売するこだわり.
多くの生産者さんは商売の効率化から、
出来たワインをすぐに出荷してしまうことがよくあるのですが、
今どき彼のようなスタイルはとても貴重な存在なのです。

そんな彼のスタイルはローヌ中でも有名で、
あのローヌの大巨匠、パーカー100点満点連発[ギガル]が
その熟成具合に惚れ込み、セラー内で熟成している樽を
買い付けに来るほど、公にはされてはいませんが、
実は時価数万円もするギガルのワインにも使われているとか・・・。

オーナーのマズール氏が力説するには・・・
『ワイン醸造においてはブドウの品質が一番大事で、
後はそのブドウ本来が持つポテンシャルを
最大限にワインに浸透させることが必要。』
彼は、良く出来た年のワインを長期間タンクや樽で
寝かせて熟成させています。
彼の造るワインの真価は、その長期熟成が可能である上に
素晴らしい状態に変貌することなのです。

今回ご案内いたしますのは、
マズール家の最もベーシックなキュヴェですが、
それでもヴィンテージは2009年。
この年も南ローヌ地方はパーカー氏主宰
【アドヴォケイト誌】のヴィンテージ評価93点の当たり年。

その収穫から、9年を経過した、その味わいたるや・・・
開けた瞬間は、それほど熟成されたというニュアンスが無いのですが、
30分、1時間と経つにつれて甘い香りがグラスに充満してきて、
酸味がまろやかに渋味も溶けるような柔らかさに変化して来ます。
フローラルな果実香とオレンジ・ピールのような熟成香と
カラメルを想わせる風味、柔らかく甘みを伴ったやさしいタンニン、
口当たりはまろやかで後味も果実の甘みが長く続きます。
サラミ、牛の煮込み、スペアリブなどと相性が良いでしょう。

実はこのワイン、評価歴もモノ凄い
2000年:パリ農業コンクール金賞
2003年:パリ農業コンクール金賞
2004年:パリ農業コンクール金賞
2006年:パリ農業コンクール金賞
2008年:ジルベール・エ・ガイヤール金賞
そして
今回の2009年もジルベール・エ・ガイヤール金賞。

マズール家のワインは、
フランス国内ではレストランや専門店のみに販売しており、
欧米のワイン専門家や有名評論家が目を付けて接触して来ますが、
彼の性格がそういった投機的なビジネスマンたちを
受け付けなく門前払いしてしまうことも彼の魅力かもしれません。




ドメーヌ・マズール・コート・デュ・ローヌ・レ・プラド 2009