南仏の大注目産地【デュシェ・デュゼ】から、
とんでも なく旨すぎる赤ワインが来ました。
って、ちょっと待って 【デュシェ・デュゼ】ってどこだ?
デュシェ・デュゼという産地は、
南仏というよりむしろかなりローヌ地方寄り、
アヴィニョンのすぐ西に位置する
“ほぼローヌ南部”といっても過言ではない場所。
ローヌ南部にも見られるような大きな石がゴロゴロと転がるブドウ畑では、
シラーとグルナッシュが栽培されており、
日照が多く雨が少ないという恵まれた気候条件のもと、
たっぷりと完熟したブドウが収穫されます。
そして気になるのはこのワインの名前。
てっきり火山(volcan)に由来するものかと思いましたが、
じつは紀元前200年代ごろまでこの地方で暮らしていた、
ヴォルカエ族(Volcae)にあやかったもの。
いや、それを抜きにしても、単純にこのワインは旨すぎます。
事実【ワイン・アドヴォケート】誌で92点という高評価
ワイン評論界のレジェンド“ロバート・パーカー”の後継とも言われる
“ジェブ・ダナック”からも【91-93点】という高得点を獲得しています。
じっさいに飲んでみましたが、
『立ち上る紫のアロマはブラックベリーにプラムのコンポート、
そしてカシスリキュール。
甘くバルサミックなニュアンスを伴うインクの香り。
リコリスやクローヴのアンニュイな刺激は、
柔らかにたなびくような煙の芳しさに溶けて、
辺りの空気を支配していきます。
そしてやはり口中でも、一口目から支配される。
威圧感を覚えるほどの濃密な果実味、アルコールの熱さ、
容赦なく舌の上に投げ出されるボディの重み。
しかしその懐の深さよ、寛容さよ、圧倒的な優雅さよ。
これは完全に負けたと思う。この完成度。抗えない魅力。
余韻の美しさはもはや罪。
残り香と旨みの幻を追ってしまう・・』
はっきりいって、次元の違う旨さです。
これだけコメントしておきながらなんですが、
飲んでいる間は語彙を失うぐらいの破壊力です。
もう何も言わずに黙って飲め・・と言いたいところですが、
やはり上質なローストビーフや熟成チーズとの相性は捨てがたい・・
リッチの極みです。