奇才が放つブルゴーニュ・シャルドネはさすがの出来。
このブルゴーニュ・シャルドネは実に見事!!
造ったのはドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)の
モンラッシェの元栽培責任者という華麗なる経歴の持ち主。
卓越した感性と才能にはDRC現当主「ヴィレーヌ氏」も惚れ込む。
使用ブドウは、シャサーニュ・モンラッシェ村内2ヶ所の区画からと素性もハッキリ。
さらにヴィンテージも評価誌【95点】と大当たり年。
その名も、 [ドメーヌ・トマ・モレ・ブルゴーニュ・シャルドネ 2018]
このワインを造ったのは、
「シャサーニュ・モンラッシェ村」のトップ生産者の一人だった
父「ベルナール・モ レ氏」から2007年に畑を譲り受け、
瞬く間 に頭角を現した「トマ・モレ氏」。
「モレ家」は、この地に17世紀半ばから10代続く生産者で、
トマ氏は祖父や父からだけでなく、
カリフォルニアで最新の醸造を学ぶなど研鑽を積んでき ました。
そして、その卓越した感性と才能にいち早く着目したのが、
あのDRC(ドメーヌ ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)の
当主「オベール・ド・ヴィレーヌ氏」。
「トマ氏は自らのドメーヌと並行し、2007年~2009年迄、
世界最高峰白ワイン [DRC・モンラッシェ]の栽培責任者を担当、
その類まれなる才能を如何なく発揮しました。
しかしながら、自らのドメーヌに集中する為、
僅か3年で名誉ある地位から退きましたが、
そこでの経験は何物にも替えがたい素晴らしいものだったと語っています。
そんなトマ氏が放つ[ドメーヌ・トマ・モレブルゴーニュ・シャルドネ 2018]
使用しているシャルドネは、
シャサーニュ・モンラッシェ村内にある2ヶ所の区画からのブドウ。
一つ目の区画のブドウは、
1989年にドメーヌで最も丈夫な古樹から選別した樹から植えられ、
平らな地面と、浅く茶色の粘土質の土壌で栽培。
二つ目は現在「Les Pierres(ピエール)」と呼ばれる緩やかな傾斜地の区画。
これら2つの区画から栽培されたシャルドネのスタイルにはかなりの違いがあり、
ブレンドすると、それらそれぞれのキャラクターの特徴が
融合する魅惑的なワインとなるのです。
ちなみに2018年のブルゴーニュ白の出来はというと、
各評価誌のヴィンテージ チャートは出揃っていないものの、
アメリカの【ワイン・エンスージアスト誌】では【95点】と、
かなりのハイスコア。
いわゆるグレート・ヴィンテージです。
ご当主曰く、
『2018年は8月28日に収穫。
猛暑だったが雨の降るタイミングも、収穫のタイミ ングもよく、
非常に綺麗な酸により最高に良く出来た。』
『2018年はピュアでそれぞれのテロワールの個性が出ていて、
2017年より2018年の方が好み。』と、自信の出来栄えの様子。
試飲したところ、
『クリアーで淡いイエローゴールドの色調。
香りには白い花にグレープフルーツなどの柑橘類と、
白桃、洋ナシのニュアンスがあり、
それに完熟シャルドネ特有のしっかりした果実味が加わり、
一般的なACブルゴーニュを超越したヴォリュームを持つ濃厚な風味が味わえます。
なお、酸とタンニンも現時点ではかなりフレッシュで生き生きとしていて、
それらと豊富なミネラルによりワインが構成され、
個人的にはもう少し置いておきたい白で、
今飲むのなら早めの抜栓か大きめのグラスをお勧めします。』
今飲んでも良し、造り手自身が2022年ごろから飲んで欲しいというように、
もう少し待っても良しのポテンシャルを持つ1本。
ホタテや白身魚のカルパッチョ、ホワイトソースのグラタン類、
銘柄鶏や豚肉のロースト、チーズならコンテなどと楽しみたいものです。
さすがというブルゴーニュ・シャルドネです。