ドメーヌ・ポール・ペルノ・ボーヌ “クロ・デュ・ドシュ・デ・マルコネ”2018

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この年産2000本のみの、希少ヴィラージュもの(村名クラス)の赤。
ピュリニィの名手として名を馳せる[ドメーヌ・ポール・ペルノ]が、
ワインの街「ボーヌ」に単独所有(モノポール)する畑からの赤。
その面積0.43haの畑があるのは、
ボーヌ北端にある1級畑[レ・マルコネ] の西側上部、
標高300メートル付近の日照に恵まれた南東向き斜面。

ドメーヌがそこで栽培するピノ・ノワールの樹齢は30~60年の、
いわゆるヴィエイユ・ヴィーニュ(古樹ブドウ)。
完熟を待ちすべて手摘みで収穫したブドウは100%除梗し、
3~4日間の マセラシオン(醸し)を経て、
ヴィンテージにより8~15日間の発酵。
その間、適度のピジャージュやルモンタージュを施します。
なお、熟成は新樽率10%のフランス産オーク樽で11ヶ月間。
その後濾過はせずに瓶詰めしています。

ちなみにドメーヌについては、
ブルゴーニュに精通する「マット・ クレイマー氏」が、
著書【ブルゴーニュワインがわかる】の中で、
『ピュリニィ・モンラッシェでは秘中の秘のごとき存在』
『自前のブドウ畑は素晴らしく、腕前も見事である』 と絶賛。
ただ一方、惜しむらくは、かつては全生産量の6~8割を
ジョセフ・ドルーアン社に売っていたと解説。
『やがてワインを全て自家詰めする道を選ぶならば、
ピュリニィの 王座をルフレーヴと競うドメーヌになるだろう』 と、
辛口白の最高産地であるピュリニィの中でも、
トップに君臨する 実力があるとの最大級の賛辞を贈っているのです。

さらに、あの「ロバート・パーカー氏」も著書【ブルゴ ーニュ】で、
『ドメーヌ・ポール・ペルノは絶妙な白ワインを造る』
『ワインがどれほど並々ならぬものなのか気付いている人は少ない』
と解説し、傑作を造るのにもかかわらず、
生産量の4分の3をボーヌの ネゴシアンに売り渡すことを嘆いていました。
そしてペルノに望むらくは、クレーマー氏と同様に、
『他のブルゴーニュの白とのブレンド用にまわってしまう
ネゴシアン向け販売量を減らし、
もっと輸出市場にまわしてくれること』を要望し、
『彼のバタール・モンラッシェ1986は、
かって味わった最も偉大なブルゴーニュの白の一つに数えられる』
と締めくくっています。

そんな至高の名手からご案内の、2018ヴィンテージ赤は・・・、
各評価誌のヴィンテージチャートは出揃っていないものの、
アメリカの 【ワイン・エンスージアスト誌】では【95点】と、
かなりのハイスコア。
いわゆるグレート・ヴィンテージと言える生産年です。
しかもこれまでの試飲では、
若いうちから親しみ易く美味しさを感じさせる、
ありがたいヴィンテージ。

実際に試飲でも、
『とにかく美味!!白の名手は赤でもさすがの実力!!』
『かすかに紫の要素を持つ、クリアーなルビーレッド色。
そしてチェリーやベリー、カシスなどの
ニュアンスを持つ香りは華やかで凝縮感があり、
1級などもう少し上級クラスのワインと
遜色ない風味がグラスを満たします。
また、ミネラル感も豊かで、しっかりとした果実味は、
フィネスと共に 素直なたくましさと密度の高い味わいを見せながら、
決して重すぎることなく、バランスの良い風味が余韻まで楽しめるんです。
個人的感想では、現時点でも上質な名品と言えながら、
この傑出した赤は熟成による複雑な変化も期待でき、
数年後がとても楽しみです。
ちなみに、このワインに合う料理としてインポータさんは、
赤身肉のグリル、マグロ赤身、キノコのリゾットなどとしていますが、
より本格的な コック・オー・ヴァンやブフ・ブルギニヨンもよく、
チーズならエポワス やリヴァロなどウォッシュタイプと相性が好いでしょう。』


ドメーヌ・ポール・ペルノ・ボーヌ “クロ・デュ・ドシュ・デ・マルコネ”2018