智彦は、いつもの仲間と友人の家に居た。
「だから僕は、あまり関わりたくないんだよ。」と、
智彦はパーティーに行かない言い訳をした。
「だからって、伊吹1人行かせたのか?」と仲間の1人が言うと、
「そんなつもりは・・・・でも大丈夫だよ。」と、
小さな声でいいつつ内心まづかったかなとの思いをしてた。
「大丈夫って、俺たちまだ高校生だぞ。」ともう1人の仲間が声を荒げた。
「りさは、智が一緒だと思ってんだろ?」と続けた。
「僕が、いなきゃ行かないよ、多分」智彦は、まさかそんな風に攻められると思っても居なかったので、
きっぱり言い切った。
「それじゃあ、智ちゃん遠藤って男に顔がたたないんじゃないの?」と智彦の考えが分からなかった。
「何、考えてんだお前さー、りさの性格ならお前が先に言ってると思って行くに決まってるだろ、
りさは、お前に気が有るのは知ってんだろ、弥生ちゃんと別れたお前が、
自分にもチャンスだと思うだろ、それで、先日一緒に出掛けて・・・。」
仲間の1人は、理沙に気があったのだ。
でも、理沙が、智彦の事を好きだって聞かされて・・・。
剥きになっていた彼は、「理沙をどうするつもりなんだよ!」と智彦に詰め寄った。
「遠藤さんが、人を集めてくれって・・・。」
俯いた智彦に、「じゃあ、一緒に行けばいいだろ、ひどいぞ・・・、それって!」と、
今にも喧嘩が始まる雰囲気になって来た。
智彦は、考えた。
以前、街で不良達に絡まれたところを、知り合いの先輩と一緒に居た遠藤に助けられ、
それ以来、時々声を掛けてもらったり、関わりも深くなっていた智彦は、
肩で風を切るように歩いたり、言葉使いも荒くなっていった。
もともとそんな性格でもなかったのだが、何か強いアイテムでも手に入れたかのように、
時々自分を強く見せるようにもなっていた。
弥生は、そんなところに気付いたのか、智彦が怖いと感じるようになって別れる決断をしたのだった。
弥生の決断は良かったのかもしれない。
智彦は、理沙をパーティーに行かせる事で遠藤に顔もたち、
さらに今後、自分は守られるとの思いがあったが、遠藤の事は苦手だったのだ。
「どうすんだ、場所を教えてくれよ!理沙を連れて帰ってくるよ」とその彼は、
智彦の顔を覗き込んだ。
智彦は、しばらく考えると、急いで部屋を出て行った。