「すいません、せっかく紹介して貰ったのに
こんな形で連絡しなくちゃいけないことを・・・申し訳ないです。」
星一は、先輩に可奈とは別れると電話していた。
受話器の向こうから
「んー、そうか、俺の彼女が上手くいってるみたいだって言ってたけど、
家族にも会わせたとか聞いたぞ!
まあ、せいいちの事だから、俺がとやかく言うことでもないだろ、如何する、
まだ、断りの連絡してないいんだろ、彼女の方から言うよう言っといてやろうか。」
先輩は、気を使ってくれたが星一は、
「自分で・・・・言います。」
少し、迷いながらもそれは可奈を、もっと傷つけることだと、
だが、星一は、可奈の満面な笑顔で笑ってる時の顔を思い浮かべると、
何か上から重圧をかけられてるように身動きも出来なかった。
星一には、それを跳ね返すだけの力を与えてくれる事情が必要な事は判っていた。
雷に打たれたことはなかったけれど、
それくらいの衝撃と胸の高鳴りと吸い込まれそうなほどの瞳が、
可奈の悲しみを受けても消せると、
それが自分の力になるんじゃないかと思えた。
だからだろう、交際を申し込んでも無理かも知れないが、
星一は、その一歩を踏み出さなければいけなかった。