雨も上がり、昼過ぎから眠りに落ちてしまった星一は、
寒気を感じながら突然辺りがいつもの様に赤くなり次第に辺りには多くの木が茂っていて何処からとも無く
また女性の啜り泣きが聞こえると、その後ろ姿が現れてきた。
いつもと同じように手を差し伸べるとスッーとその先に行ってしまう
追いかけていった先に、真っ赤な海が広がり、その女性は更にその先に消えていったと同時に、
冷たい風が吹き抜けて行くと「さむいーな」と、
星一が目を覚まし妹の瑠璃子が得体の知れない木彫りのその塊を持って、笑っていた。
瑠璃子が開けた窓から再び冷たい風が入ってくると、
完全に目を覚ました星一が「何してるんだ!」と中途半端な木彫りを見て瑠璃子に言った。
「何これ?」と上に掲げ更に「栗本さんから電話あったよ、
それに和樹にい来てるよ」と言って木彫りをまじまじ見て笑っていた。
星一は、いつもの意味不明の夢が何かの暗示なのか、もっとも夢とは不可解な事が多から夢なのかもしれない。
が、自分の中でしか起こらない出来事として星一は、溜息を付くとベットから降りた。
成人式からは、2年も過ぎた星一は、まだ大人にもなりきれてなかった。