暫くして理沙が、手洗いの扉を開けると部屋の中は薄暗くなって、
そろそろ開始の時間に近付いていたのか、人が増えてるのが、空いているテーブルが殆どないので分った。
理沙は、自分の居たテーブルを探したが良く分らなく、困っている様子を見ていたのか先程の女性が近付き、
案内されると理沙の居たテーブルには、智彦は居なく知らない女性が、
対面に座って退屈そうに煙草を吸っては、辺りを見渡していたのが見えた。
「えっ!誰だろう?」知るわけもない、案内の女性が何も言わず、ここよ!と長い腕をさし伸ばした。
理沙も、何も言わず軽く会釈をして、恐る恐る自分の場所にその女性をチラリと見ながら席に付いた。
何か落ち着かない理沙は、智彦が来ないことに怒りさえ覚えた。
「本当に、何してんの!」悲しくなりそうな気持ちと、
不安な気持ちは隠せないくらい沈みかけてた時に「うちな、清瀬澄江ちゅうねん」と、
いきなり話しかけてきたのは自己紹介だった。
化粧が上手なのか明らかに理沙より年上だろう女性は、
まん丸な大きめの目に髪は栗色で、にっこりと笑った口元に右側だけ笑窪が出来ていた。
それが、その女性の可愛らしさを出していのだろう、
「ここええやろ・・。」と、理沙は、澄江を不思議な顔をして見つめた。
「どないしたん、何か、うちの顔についてはるか?」大阪の人だ!、
理沙は他の地域の方言を聞くのは、修学旅行の九州以来、関西方面は、初めてだった。
どう返したらいいんだろう?と迷っていると、
「幾つなん?」と聞かれ本当の年を言っていいんだろうかと迷いながら思わず「20歳です。」と、嘘を言ってしまった。
「あっ!私は伊吹理沙と言います。」と頭を下げた。
「うちな、24歳のもうおばはんや、よろしくな」と微笑み、
その笑窪がかもし出す可愛さは、とてもおばさんには見えず、理沙が、首をかしげると、
同時にパーティの始まりの挨拶が始まった。