12年熟成のカベルネ・ソーヴィニョン
12年という長い時間の中で凝縮した果実、
バニラの香りをもつ樽香がゆっくりと溶け込み、
今、まさに飲み頃絶好調のワイン。
長年、ブドウ栽培家として有名ワイナリーにブドウを提供してきた栽培家が密かに仕込み、
大きなメディアに取り上げられることはなかったものの、
地元のワイン・コンペティションなどでは【ダブル・ゴールド】という高い評価も得ていた、
なかなかの掘り出し物ワインです。
ワイナリーのプライベート・セラーから放出された希少なバックヴィンテージ。
それが
[ヴァレンタイン・ヴィンヤード・トリーズ・ブロック・カベルネ・ソーヴィニョン 2006]
ワイナリーがあるのは、
ソノマの北端からわずか500メートルに位置するメンドシーノのエコー・ヴァレー。
ワインのラベルにその地名を見ることはなくとも、
そのブドウは数々の有名ワイナリーに長年愛されてきました。
ご紹介するヴァレンタイン・ヴィンヤードも、
1975年にソノマで有名な造り手として知られるロドニー・ストロングが
カベルネ・ソーヴィニョン100%の畑としてつくった畑です。
それをバスク出身のボブ・バレンタイン氏が取得したのが1986年でした。
トリーズ・ブロックは、このエステート畑の中でも、
特別な区画であるトリーズ・ブロックのカベルネ・ソーヴィニョンをメインにしたワイン。
このヴィンテージの詳細なデータはないものの、2003年のヴィンテージでは、
67%のフランス産新樽を使い贅沢に造られている内容となっています。
2003年ヴィンテージは、
カリフォルニア・ステート・フェア・コンペティションにて【98点ダブル・ゴールド】、
2004年ヴィンテージは、
メンドシーノ・ワイン・コンペティションにて【ダブル・ゴールド】
を受賞するなど高く評価されています。
2006年はカリフォルニアの中では比較的冷涼といわれた年ですが、
今、飲んでみると、フレッシュな果実味も十分にあり、
まだまだフレッシュさを感じられる一方で、
こなれたタンニンと熟した果実の厚みなるボディ、しっかりと感じられる樽香、
何よりも熟成したワインにしか出せない一体感が熟成ワイン好きの心にささります。
オーナーであったボブ・ヴァレンタイン氏は、
1986年にこの畑を取得してから、毎年近隣の優良な生産者に依頼し、
数百ケースのみ自身の名を冠した高品質なワインを造っていたのですが、
積極的には販売はせずストックして、その熟成を楽しみにしていたのでしたが、
残念ながら2015年に他界してしまいました。
そのため、彼のプライベート・ストックが日本でリリースされたのでした。
今、まさに飲み頃を迎えており、ぜひ、お楽しみください。