風と香りの中で  1

強い西日がレースのカーテンの隙間から差し込む、
部屋の中でどれだけの時が過ぎたのか。

只、夢中に古びたノートを読み続けてる。

アキは、時々「うそ」とか、「えっ!」などと
呟きながら身動きもしない。

一輪の花から

アキは、押入れの中から引きずり出した。
かび臭い箱を、そっと開けると中には、何冊ものノートが入っていた。

表紙には、可愛らしい文字で 、交換日記と、記されていた。
アキは、迷った。
父の物か、母の物なのか、それとも二人の物なのか
見てもいいのだろうか

「こーゆうのって、見ない方がいいんだよね」
アキは、自分に言い聞かせ、蓋を閉じた。が、気になって仕方がなかった。
暫く、自問自答して、結果は当然、おそらく幾人者人は、見てしまうだろう。
もちろん、アキは蓋を再び開けて、一番上の、一冊を手にして取った。

「すいません」両手に乗せた、日記帳に深く頭を下げて、近くにある父親の机に置いた。