君の涙で

風が吹く、長い公園の遊歩道を
君の涙が止むまで、
ゆっくりでいいから行こうと、
君は小さく頷き、肩を並べて歩いたね 
遠い昨日の時の中
生きていく中で、流す涙も必要だから
僕は、時々話しかける
悲しみを、重ねるほど君は優しくなれるさと
もらい涙を流すほど、優しくもない僕だけど
君を、想う気持ちは、愛より強い
だって、僕たちは、互いを失う距離にいないから
永遠なんて、大袈裟だけど、君を守って生きる
もう少し、歩こう
秋の、昼下がり
キンモクセイの匂いと
君の微笑が、香るから